長野県と山梨県の県境に南北30km以上にも連なる日本百名山の1つ八ヶ岳。
その八ヶ岳南麓に広がる山梨県北杜市は、日照時間日本一、冬の晴天率日本一と太陽に恵まれ、美味しい空気と豊富な水資源を中心に豊かな自然に囲まれた人口5万人ほどの高原都市です。
北杜市の中でも、主に八ヶ岳南麓の地域と言われているのが、小淵沢町、長坂町、大泉町、高根町の4エリアであり、その中でもやつナビでは、大泉町を中心とした移住情報や物件を多くご紹介しています。
Q. 八ヶ岳南麓ではどういったお仕事がありますか?
A. いわゆる企業と呼ばれる会社は少なく、高原リゾートエリアなので、ホテルや飲食店のアルバイト、あとは農業に従事されている方が多いです。ただ、東京まで電車で約2時間の距離なので、都内へ通勤されたり、1時間ほどの通勤圏内では、甲府などの地方都市もございます。また自営業でお仕事を始められる方も多くいます。
Q. 冬の寒さが心配です。雪も多く降りますか?
A. 標高によって気温も大きく異なってくるので、一概には言えませんが、基本的には12月から2月までの3ヶ月の最低気温の平均はすべて氷点下であり、最低気温が氷点下10℃を下回る地域もあります。
ただ、北海道や東北のように緯度が高くて気温が低いのではなく、標高が高いために気温が下がっているため、日中と夜との寒暖の差が大きく、冬でも天気が良くて日差しが強い日は日中は暖かくなります。
朝晩の防寒、主に断熱がしっかりとされた室内にいれば寒さは十分に対応できるものです。
また、八ヶ岳南麓は、乾いた風しか入ってこないので、雪はほとんど降りません。降っても翌日には舗装道路はすべて溶けています。ただ、朝晩の冷え込みによって道路の凍結などは起こりますので、車に乗られる方はスタッドレスタイヤ、四輪駆動の車が必要になると思います。
Q. 移住後は車がないと生活できませんか?
A. 市営バスなどが通っているエリアもありますが、それ以外は駅近郊にお住まいでないと、移動はかなり不便だと思います。坂が多く、自転車などにも向かない土地柄なので、できればご自身で車を運転されるか、運転できる方との一緒の移住をお勧めします。
Q. せっかく八ヶ岳へ移住するなら景観の良い場所に移住をしたいのですが?
A. 八ヶ岳南麓の人気の物件は、やはり景観の良い場所となります。そのため、土地にしても建物にしても、不動産の価値は「山がいくつ見えるか?」によって変わってきます。富士山、南アルプス、八ヶ岳、その他の山を含めて360度景観が良い物件は、八ヶ岳でももっとも高値で取引されています。
一方で「山が見える」ことがデメリットになる場合がございます。その1つは、八ヶ岳が見えると、11月から3月頃までの冬季に「八ヶ岳おろし」という冷たい北風が吹きおろしてくる可能性があります。風の通り道にお住まいがあると、この期間はずっと風に吹きさらされてしまい、とても寒く、洗濯物も干せない場合もあります。
景観もよく、山からの風も防ぎたい場合には、北に森を背負い、東南にひらけている物件だと良いと思います。
Q. 井戸生活に憧れるのですが、どこでも掘れば水は出るのですか?
A. 必ず掘れば水が出るとは限りませんが、八ヶ岳は湧水池も多く、浅いところでは数メートル、深くても30メートルから50メートル掘れば、水が出てくる可能性は高いです。ただし、井戸が掘れる土地は条件があり、基本的に敷地まで上水道が来ている物件は井戸が掘れません。また近隣に湧水池があると、その近くの物件も井戸が掘れません。
事前に井戸の掘削が可能かどうか、不動産会社にしっかり確認をとっておくことが必要です。
Q. 標高が高いエリアと低いエリアとどちらが移住者には住みやすいですか?
A. 標高が100メートル変わると気温も0.6度変わると言われ、標高で一番大きなポイントは気温だと思います。標高800メートル以下となると、夏は暑くなりますが、標高1000メートルを超えると冬の寒さが厳しくなります。
移住者が住みやすい標高としては、800メートルから1000メートル前後をお勧めですが、標高だけでなく周囲の環境(森の中など)によっても気温は変わるので、一概にはどの標高が良いとは言い切れないところがあります。
また、古くからの定住者は標高の低いエリアに固まっており、新たに移住してきた人々や別荘族は標高の高いエリアに固まっています。今後の八ヶ岳生活に合わせて標高も決められると良いと思います。
Q. お買い物をする場所はありますか?
A. 市内には、チェーン店のスーパーや地元のスーパーもいくつかあり、どの地域にいても車で10分ほどの距離に日用品が手に入るお店はあると思います。また、八ヶ岳ならではの地元特産品を置いた市場もあり、旬の野菜や山菜、キノコなどがお手ごろな値段で手に入ります。ホームセンターもありますので、普段生活するには困らないものはすぐに手に入れることができます。
Q. 子育て環境について知りたいのですが?
A. 北杜市は子育て支援に積極的であり、住居として子育て支援住宅を増やしています。基本的には、子育て世代の世帯なら誰でも入居可能で、家賃も収入に応じて幅広く設定されており、また近隣に学校や保育園もあるので、子育てがしやすい環境となっています。
少子高齢化の波もあり、小中学校の統廃合は進んでいますが、自然豊かな環境で子育てができるので、近年は子育て世代の移住者も多く増えています。