お正月から続いている八ヶ岳温泉巡り。

八ヶ岳在住となって5年近くとなりましたが、5年目にして初めて訪れる秘湯を発見しました。

八ヶ岳南麓の山梨から少し西麓の長野方面へ、富士見町、原村も抜けた茅野市にある八ヶ岳蓼科高原の源泉掛け流し天然温泉「尖石(とがりいし)の湯」。

塩素もない源泉掛け流しこそ温泉ですが、ここは縄文マニアのオーナーが縄文回帰を意識して掘り当てた縄文温泉であり、かつて、このエリアが海だった頃の化石海水の古代温泉です。

特徴の1つとしては、その泉質の良さ。

日本では稀有なサルフェートの含有量が非常に高い薬湯であります。

サルフェート(sulfate:硫酸塩)とは、硫酸イオンがナトリウムやカルシウムなどのミネラルと結合してできた無機化合物の総称です。

一般的には、サルフェートはヨーロッパの地層に多く含まれる成分で、高い利尿作用を持つ物質を含んでおり、体内や血液中の老廃物を体外に排泄させ、代謝を高める「デトックス効果」があります。

飲泉もできるので、温泉後にはサルフェートがたっぷりの温泉水を飲んで体内にも直接化石海水のパワーを取り入れることができます。

そして、何よりも特徴的なのは露天風呂。

露天風呂というより野天風呂で、もう野生の縄文温泉のイメージぴったり、森の中にちょっとしたついたてがあって、そこに天然温泉が湧いています。


受付の母屋はありますが、そこで受付をして道沿いを少し歩くと男女別に野天風呂が出てきますが、手前にある男湯の入り口はこんな感じ。

もはや中が半分見えているような状態ですが、実際に男性風呂はついたてが少し壊れかけている部分があり、外から簡単に覗けそうです。


暖簾をくぐって、男性風呂に入ると、雰囲気のある野外脱衣所が出てきます。

そう、脱衣所も野外。1月の標高1100mの八ヶ岳。

幸い天気が良かったですが、なかなかの寒さです。

それにしても、男性風呂は完全な貸切。誰もいません。


そして、脱衣所の前には縄文温泉、サルフェートたっぷりの化石海水と呼ばれる天然温泉が広がっています。

その名も「勾玉露天風呂」と呼ばれ、日本一の露天風呂職人がプロデュースして造った、八ヶ岳の岩で出来た勾玉の形をしたお風呂のようです。

勾玉といえば、やはり縄文。こだわりにこだわっています。


「藻が岩に生えていて足元がツルツル滑るのがゆっくりお入りくださいね」

受付でそんなアドバイスがありましたが、まさにその通り。

岩風呂の岩という岩に藻が生えていて、本当にツルツル滑ります。

これが管理された露天風呂だと、藻が生えてもすぐに掃除されてこの感覚が味わえないと思いますが、藻こそ生命の原点であり、植物ミネラルをモロに感じさせてくれて、さらに一段と縄文ナチュラル温泉の味を引き出しています。

そして、噂のサルフェート温泉の泉質は、予想よりも遥かに上質であり、体の芯まで温まり、何よりお肌がツルツル、とても気持ちの良い温泉でした。


たっぷり掛け流している新鮮な源泉は70℃ほどあって少し熱いですが、野天風呂全体はぬるめであり、源泉から遠くにいけば温度が低く、自分のお好みの温度の場所でゆっくり入浴できるのも良い感じです。

ここは株式会社グループダイナミックス研究所が経営している「たてしなエグゼクティブハウス」という宿泊施設の温泉であり、金土日の週末だけ日帰り入浴がやっています。

八ヶ岳縄文天然温泉 尖石の湯
たてしなエグゼクティブハウス
〒391-0213 長野県茅野市豊平10246-1
TEL 0266-76-5211

■ 日帰り入浴時間 
4/1〜10/30までは10:00〜17:00
11/1〜3/31までは10:00〜16:00
■ 入浴料 大人 1,030円
     子ども( 5〜12歳)830円

※ 入浴は5歳以上からとさせて頂きます
※ ご入浴の受付は営業終了時間の1時間前迄となります

どうやら、事前に連絡すればランチもやってくれるそうです。

断食道場などもやっている施設なので、どんな食材の料理が出てくるのか気になります。

次回はランチ付きで訪問してみたいと思います。

ちなみに宿泊もやっていますが、2食付きで綺麗な個室に泊まって一泊10,000円前後なので、かなりお得かもです。

2009年にオープンした、まだ比較的新しい八ヶ岳の秘湯。是非とも一度足を運んでみてください。